建築規制と日照問題

 「日照」は建築規制に関連する古くて新しい問題です。国会で建築規制の変更が問題になる時には、日照が議論されることが少なくありません。そこで、私のホームページに「建築規制と日照問題」というページを設置し、国会の論戦を中心に紹介したいと考えました。
 このページを設置することを思いついたのは、「規制緩和」のかけ声の下、1997年5月の第140国会で、日影規制を適用除外して容積率を600%まで許容する「高層住居誘導地区」の制度が作られ、同時にマンションの廊下・階段等を容積率の計算から除外する建築基準法の改正案が成立したことにあります。私は、改正案の内容よりも、一定の日照保護を目指した日影規制に関連して、従来の国会で行われていた議論とは非常に異なる趣旨の答弁が行われたと知り、驚きました。現行の日影規制は第72から78国会までの長い期間をかけて制定されたものですが、決して都心の日照を保護しようという趣旨ではなく、むしろ日照反対運動でマンション等が建たなくなる事態を防ごうと、「それでは日照は確保できない」という反対を押さえて成立したものだからです。言いかえると、「日影規制を成立させた時に説明したことを忘れてもらっては困る」と感じたわけです。
 このページが、都市環境の向上に少しでも役立ってくれれば嬉しく思います。


内容目次

  1. 高さと建ぺい率から容積率へ

  2. 日影規制Q&A・・・制定時の審議等から

  3. 第140国会の論議から


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